Windows Phone 7.5 IS12T発売!& 開発環境
さて、世の中では早くも世界最初のWindows Phone 7.5 "Mango"搭載機、IS12Tが発売されたところですが、今回はその開発環境を紹介します。
実は8月19日に品川マイクロソフトで開催された、Tech Fieldersセミナー
http://www.microsoft.com/japan/powerpro/TF/seminar.mspx#s132
に参加してきました。
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Windpws Phone 7世代ではARMコードのネイティブ開発環境は一般デベロッパには公開されていません。可能なのは
- Silverlight (Expression 4)
- XNA Game Studio 4.0
- Flashやjava Scriptなどのブラウザ内で動作するアプリ
となり、前2者の開発言語はC#で、それぞれの環境向けの.NET Frameworkクラスライブラリが使用可能です。(混合して使用することも可能なようです)
マイクロソフトから提供されるWindows Phone SDK v7.1はSilverlight/XNA Game Studioの両方の開発環境を含み、かつ3Dアクセラレータが有効なPC上で動作するエミュレータもついてきます。
(リリース版の)開発環境一式は一般に公開されます。(ベータ開発環境はAPP HUB登録者のみ公開されるようですね) 現在RCですが以下のリンクからダウンロードしてインストールできるようになっています。 以前も紹介しましたが、今回の開発環境は一度に大量のソフトウエアをインストールするので、専用のPCを用意したほうがいいかもしれません。(Vista以降でエミュレータ用にDirectX10アクセラレータ必要です)
Windows Phone SDK 7.1 RC (リリース候補)
http://www.microsoft.com/downloads/ja-jp/details.aspx?familyid=14700b35-30c3-47f3-9e67-7701a06fde00
これでエミュレータ上でのアプリ開発は可能になるのですが、開発したアプリを実機で動作させるには実は非常に制約があります。まず、デベロッパ向けのAPP HUBサイトで必ずデベロッパ登録を行う必要があります。次に、Zune Softwareで手元の実機を開発機としてクラウド的に登録する必要があります。手元に無い実機で第三者にアプリケーションを試してもらうには、なにはともあれMarketplaceに登録し、招待メールなどでプライベートなURLを通知するような流れになります。
つまり、勝手なWebサイトにアプリケーションを置いてダウンロード&インストールということは一切出来ないようなしくみになっています。自分の開発機はZune Softwareに登録した最大3機まで(これらはローカルにダウンロード&デバッグ実行可能)、そうでない人は(プライベートかパブリックかの)Marketplaceからのダウンロード&インストールのみ、ということです。
※企業などでのアプリインストールを可能にするために、Windows Phone SDK 7.1から"Application Deployment Tool"というのが用意されたようです。詳しくはこちら
IT管理者が押さえておきたいWindows Phone導入のツボ(第1回)
さて、Marketplaceでのデベロッパ登録は
- 個人登録
- 会社登録
- 学生
と3種類あるのですが、この中で一番簡単なのは個人登録とのことです。(会社または学生の場合は身分確認書類を送ったりの確認フェーズが大変だったりするそうです) 個人登録は年額\9,800かかるのですが、これを支払うためのクレジットカードでの認証と連絡先電話番号が実在するかのチェックだけ、という話でした。
Marketplace は以前のWindows Mobile 6.x時代に始まったのですが、現在WM6.x向けのMarketplaceにはPCからはアクセスできず、WM機からのアクセスのみ可能だそうです。掲示板などではいかに個人ユーザーのデベロッパ登録が困難であるかが話の種になっていましたが、現在は大幅に改善されている模様です。(登録料は以前から年額$99程度でした) Windows Phone 7向けのPCサイトは現在まだオープンしていませんが、そのうち公開されると思います。
イベントでは(当時)発売前の実機を触る機会がありちょっとだけいじってみましたが、Silverlightで動いていると思われるMETRO UIも、またIE9ブラウザも結構高速な印象でした。
今世代、マイクロソフトの広報は"Windows Mobile 6.x"以前とは異なりすべて作り直した、といっていますが、ベースのOSコアはWindows Embedded Compact7と同じ世代であることが予想されます。確かにMobile用ミドルウエアは全取替えですが、実行ファイルのバイナリフォーマットやカーネルスケジューラはWindows CEの流れをくむものと考えられます。イベント当日高橋さんも言っていましたが、一般には公開されないとはいえOEMが端末に搭載するデバイスドライバや(もしかすると)ミドルウエア関連ではネイティブコード開発も可能とのことでした。
(以下、リンク集)
Windows Phone デベロッパーセンター
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/windowsphone
APP HUBポータル
http://create.msdn.com/ja-JP
Zune Software 4.8
http://www.microsoft.com/downloads/ja-jp/details.aspx?familyid=3e868560-12d4-43b5-88d4-17b1f8e65e12
高橋忍のブログ
http://blogs.msdn.com/b/shintak/
なぜか"anan"のページ
http://magazineworld.jp/anan/special/apli/