Windows Embedded Compact 7、Public CTP開始
さて、Embedded Standard 7に注力していた5月が終わりまして、いよいよCompact 7の季節となりました。
今週開催中のComputex TAIPEI会場にて、マイクロソフトよりWindows Embedded Compact 7の製品発表が行われました。また6月2日にはマイクロソフト担当よりパートナー向けに同様の情報がアナウンスされました。
Microsoft Outlines Business Opportunities for Hardware Makers Across Windows Platform
http://www.microsoft.com/Presspass/press/2010/may10/05-31ComputexPR.mspx
Announcing! Windows Embedded Compact 7, next generation of Windows Embedded CE
http://www.microsoft.com/windowsembedded/en-us/products/windowsce/compact7.mspx
Windows Embedded Compact 7 (aka CE7) Tech Preview available now!
http://blogs.msdn.com/b/mikehall/archive/2010/06/01/windows-embedded-compact-7-aka-ce7-tech-preview-available-now.aspx
Windows Embedded Compact 7 (コードネーム: Chelan)は Windows Embedded CE 6.0に続くCEの次期バージョンで、年内のリリースが計画されています。
今回のPublic CTP(Commiunity Tech Preview)はほかのMS製品と同様、Microsoft Connectのサイトで入手するようになっています。いつものようにメールアドレスによるWindows Live IDの登録が必要です。
軽くリリースノートを読んでみたのですが、以下のような点が重要かなと思いました。
- Internet Explorerは IE7 ベースでマルチタッチUIやジェスチャをサポート
- (CE6R3に引き続き) Silverlight for Windows Embeddedがサポートされる。Expression Blend 3を使用(+WEST = Windows Embedded Silverlight Tool)
タッチUIのデモはこちらで紹介されているビデオを見るとよいかも
- Flash 10.1とOffice Document Viewerが含まれる
- SMP(対称型マルチプロセッサ、またはマルチコア)サポート
- Platform Builder 7.0ツールはVisual Studio 2008へのPlugInとなる
開発用OSとしてはXP SP2以降、Vista、7など - ARMコードがARMv5、ARMv6、ARMv7アーキテクチャサポートなどに変更。逆に(純粋な)ARMv4iはサポートされなくなったので、VS2008 Smart Device Programabilityとの互換性に問題が...
- ARMv4iがサポートされないので、これまでのDevice Emulatorが使えなくなった?
その代りかどうかわからないが、virtual CEPCというBSPがサポートされるようになった。 - OpenGL ES 2.0をサポート。ハードウエアアクセラレータ使用可能(というかSilverlightではほぼ必須) 逆にDirect 3D Mobile はサポートされなくなった。
- PCMCIA/PCカードインターフェースがサポートされない
- IrDAはサポートされないっぽい?
- AirSync? Exchange ActiveSyncが何らかの形でサポートされる?
もちろんRTMリリースではいくつかの内容は変更になるかもしれませんが、現状どのような感じで進んでいるかを見ることができます。
さて、Microsoft Connectで実際にCTPをダウンロードしてみました。
軽く"Compact 7"で検索したところです。以前使ったことがあると検索できないこともありますが... なんとか見つけてください。
CTPに「申し込む」をクリックするとCompact 7 Public CTPのトップページが表示されます。
ダウンロードページです。
ダウンロードンマネージャが起動し、30分くらいで分割ダウンロードできました。
ここで、分割されたzipファイル群を展開するのにWinZipなどが必要と書かれています。
当方では ALZip を利用することで(30分くらいかかりましたが)うまく展開できました。
(.zip拡張子のファイルを開くと、ほかのファイルは展開中に自動的に利用されます)
今回のPCTPはほかのバージョンのPlatform Builder開発環境とは共存できない、となっているので、新しくPCを用意するか、パーティション分けしてクリーンな環境を用意する必要があります。また、Visual Studio 2008とExpression Studio 3はここでは用意されていないので、MSDNなど別で用意するか評価版をダウンロードして使用することになります。